円高による輸出産業不振だけじゃなくて、広告不況も深刻になってきています。
ただ、広告不況には「今までがウハウハだったんでしょ」というやっかみが入るためになかなかマスメディアでは正確には伝えられていない気がします。
広告不況で影響を受けるのは、テレビ局や出版社などの媒体社。広告を扱う広告代理店から、広告制作会社。さらにはそこから仕事をもらっていた各種クリエーター(個人事業主も多い)。はてはタレントまで、と裾野が広く影響します。
この広告不況がより深刻なのは、「広告主企業の収益源」と「広告に対して費用対効果の考え方を導入」というダブルインパクトによって起こっているという背景です。特に後者を直視して、抜本的な対応をしないといけない時に来ています。
主に、この「広告への費用対効果」ですがネット広告によって明らかになり、浸透していきました。実は、今から考えるとこうなることは予想できていたはずです。イノベーションのジレンマで、利益率の高い広告宣伝モデルを否定してこれなかったことが今になって、媒体社を苦しくしています。
ネットの検索ワード広告の大きなイノベーションは以下の3つです。
・「誰でも出せること=広告審査が従来のマスメディアに比べると格段に低い」
・「市場原理で広告単価が決定する=入札制」
・「広告経由の効果が可視化される」
おかげで、費用対効果が明らかになり、集客コストとしての価値が明確になってきました。
しかし、テレビや雑誌などでは、結局「効果が不明瞭」です。「ブランディングや認知率、純粋想起率」などの数字で語られますが、あくまで目安です。もちろん売上との相関などもわかりません。また、効果と広告費が連動しているような市場原理もあまり働いていません。
特に、テレビや雑誌などは「誰が見ているのか」というデータもネット広告に比較すると、明らかに曖昧です。
■
ここまで当たり前のことを書いていますが、自分の立場を明確にしておきたいと思います。
私は、広告が大好きですし。必ずしも費用対効果ですべて可視化される「CPAモデル」だけが正しいとは考えていません。
広告のクリエーターがやっていることや、広告業界がパトロンとなってアーティストを結果的に育てていたり、そのおかげで雑誌というすばらしい体験メディアができあがっていることに対して感謝しています。むしろ、その環境で社会人になってからもお金をいただいて来た側の人間です。
だからこそ、従来のテレビ広告や雑誌広告、交通広告、ラジオ広告、新聞広告でも、本気で効果測定できる仕組みをいっそ造りに行って、ビジネスモデルを変更する勇気が必要だと思っています。
集客連動で広告費という概念は難しいと思いますが、ターゲットに対しての接触率を可視化して、ターゲット接触率連動で広告費を設定できるように変化するしかないと思っています。きっと今までだって「いい広告プランニング」でやってきたことなはずです。それが可視化されて、取れる金額が変わってくるだけです。
乗り越えなくちゃいけないハードルは以下の3つです。
・収益は確実に減少します! でも、飛び移らなくちゃ墜落します
・ただ枠を販売していただけの人や有効な広告を作れない人は淘汰されます。
・ターゲット接触率をきちんと測定できる仕組みの開発
3つめの「ターゲット接触率を測定できる仕組みの開発」は、現在あるIT系の技術を使えば可能になってきます。テレビがネットに繋がっていれば・・・。HDDレコーダーがネットに繋がっていれば・・・。雑誌がキンドルなどの電子ブックリーダーで提供され始まったら・・・。交通広告に閲覧者を把握するシステムがついてきたら・・・。いつも持っているスマートフォンが接触した広告を把握するシステムになっていたら・・・。
そう考えると非現実的なことではないはずです。後は、個人情報のところがハードルかもしれませんが。このシステムを提供できるところが広告業界の収益を得られる企業になると思います。
それが広告代理店なのかもしれませんし、媒体社側がシステムを提供することになるかもしれませんし、アップルやアマゾンなどの企業かもしれません。
広告業界を応援する立場として、次のモデルに果敢に取り組んで欲しい。いつまでも既得権益を守っていたら、その業界が別のプレーヤーに淘汰されるだけです。今ならまだ間に合いませんか?
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2009/11/09
広告業界の憂鬱。イノベーションのジレンマでしょうね。
2009/11/03
日経TRENDY「2009年ヒット商品ベスト30」から空気読み
今年も日経トレンディから「ヒット商品ベスト30」が発表されました。
傾向を分析する前に、ざっと順位を紹介します。
1位 プリウス&インサイト
2位 キリン フリー
3位 ドラゴンクエストIX 星空の守り人
4位 抗インフルエンザグッズ
5位 国宝 阿修羅展
6位 ドット入り罫線ノート
7位 ウーノ フォグバー
8位 ポメラ
9位 蒸気レスIH
10位 990円ジーンズ
11位 フィッツ
12位 ルクエ
13位 ランコム オシィラシオン
14位 iPhone 3GS
15位 OLYMPUS PEN
16位 超字幕シリーズ
17位 sweet&ブランドムック
18位 まきばの空
19位 い・ろ・は・す
20位 ピアンタ FV200
21位 ブローネ 泡カラー
22位 オバマ演説本
23位 ふんわり食パン
24位 1000円高速
25位 1Q84
26位 ハイボール
27位 FOREVER 21
28位 リアップX5
29位 エコポイントテレビ
30位 ウォン安韓国旅行
※ちなみに、2008年はこちら
大きくくくっていくと以下の様なまとまりでしょうか?
■「デフレ&節約要因」
言うまでもありませんが。
価格と価値の驚きと、ランニングコストを抑える方向ですね。
プリウス&インサイト 990円ジーンズ 1000円高速 FOREVER21
■「嗜好の変化 特に若年層」
若年層の○○離れ、何がイケてるのかでのリニュアルヒットですね。
キリンフリー ウーノフォグバー フィッツ い・ろ・は・す
ハイボール
■「外的環境変化への適合要因」
これは、もうスピードですね。好機を捉えていかにスピーディに商品化するのか。
抗インフルエンザグッズ エコポイントテレビ ウォン安韓国旅行
オバマ演説本
■「機能特化&シンプル化」
目的を明確にして、切り落とす部分をそぎ落として商品化したもの。
ポメラ ドット入り罫線ノート 超字幕シリーズ 蒸気レスIH
■「一手間かける 手作りへの憬れ」
一手間かけるということを狙ってヒットしたものですね。
料理の一手間、写真のちょっとしたこだわり、家庭菜園への憧れ
ルクエ OLYMPUS PEN ピアンタ
■ニーズに直球で応えたモノ
それぞれありますが、消費者の欲しい理由を直球に応えて商品化したものたち。
まきばの空 sweet&ブランドムック ふんわり食パン
ランコムオシィラシオン 蒸気レスIH
■ぽっかり空いた心を満たしてくれるもの
エンタテイメントということもありますが、何か心に空いた部分を埋めてくれるところがヒットになっているようです。
夢中になれるもの:1Q84 ドラゴンクエストIX 星空の守り人
日本の歴史、美しさの再発見、圧巻:国宝 阿修羅展
日経トレンディのヒット30も参考にはなるのですが、
全体傾向をもっと分析して発表したほうがニュースになりそうです。
実は、上のヒット絡み得てきた「要因」で他の隠れたヒットや傾向を見てみるといろいろと同じ所にぶら下がる商品がありますから。
で、思ったのですが
iPhone 3GSはどこに入るんだろう?
価格戦略や乗り換え戦術なども含めて考えて、価値>価格の「デフレ&節約要因」に入るべきなんでしょうかね。iPhone3Gの時とは違いますから。

1位 プリウス&インサイト
2位 キリン フリー
3位 ドラゴンクエストIX 星空の守り人
4位 抗インフルエンザグッズ
5位 国宝 阿修羅展
6位 ドット入り罫線ノート
7位 ウーノ フォグバー
8位 ポメラ
9位 蒸気レスIH
10位 990円ジーンズ
11位 フィッツ
12位 ルクエ
13位 ランコム オシィラシオン
14位 iPhone 3GS
15位 OLYMPUS PEN
16位 超字幕シリーズ
17位 sweet&ブランドムック
18位 まきばの空
19位 い・ろ・は・す
20位 ピアンタ FV200
21位 ブローネ 泡カラー
22位 オバマ演説本
23位 ふんわり食パン
24位 1000円高速
25位 1Q84
26位 ハイボール
27位 FOREVER 21
28位 リアップX5
29位 エコポイントテレビ
30位 ウォン安韓国旅行
※ちなみに、2008年はこちら
大きくくくっていくと以下の様なまとまりでしょうか?
■「デフレ&節約要因」
言うまでもありませんが。
価格と価値の驚きと、ランニングコストを抑える方向ですね。
プリウス&インサイト 990円ジーンズ 1000円高速 FOREVER21
■「嗜好の変化 特に若年層」
若年層の○○離れ、何がイケてるのかでのリニュアルヒットですね。
キリンフリー ウーノフォグバー フィッツ い・ろ・は・す
ハイボール
■「嗜好の変化 特にアラサーからアラフォー」
使い勝手や気にする部分をうまく補ったヒットですね。
ブローネ泡カラー リアップX5 まきばの空
■「外的環境変化への適合要因」
これは、もうスピードですね。好機を捉えていかにスピーディに商品化するのか。
抗インフルエンザグッズ エコポイントテレビ ウォン安韓国旅行
オバマ演説本
■「機能特化&シンプル化」
目的を明確にして、切り落とす部分をそぎ落として商品化したもの。
ポメラ ドット入り罫線ノート 超字幕シリーズ 蒸気レスIH
■「一手間かける 手作りへの憬れ」
一手間かけるということを狙ってヒットしたものですね。
料理の一手間、写真のちょっとしたこだわり、家庭菜園への憧れ
ルクエ OLYMPUS PEN ピアンタ
■ニーズに直球で応えたモノ
それぞれありますが、消費者の欲しい理由を直球に応えて商品化したものたち。
まきばの空 sweet&ブランドムック ふんわり食パン
ランコムオシィラシオン 蒸気レスIH
■ぽっかり空いた心を満たしてくれるもの
エンタテイメントということもありますが、何か心に空いた部分を埋めてくれるところがヒットになっているようです。
夢中になれるもの:1Q84 ドラゴンクエストIX 星空の守り人
日本の歴史、美しさの再発見、圧巻:国宝 阿修羅展
日経トレンディのヒット30も参考にはなるのですが、
全体傾向をもっと分析して発表したほうがニュースになりそうです。
実は、上のヒット絡み得てきた「要因」で他の隠れたヒットや傾向を見てみるといろいろと同じ所にぶら下がる商品がありますから。
で、思ったのですが
iPhone 3GSはどこに入るんだろう?
価格戦略や乗り換え戦術なども含めて考えて、価値>価格の「デフレ&節約要因」に入るべきなんでしょうかね。iPhone3Gの時とは違いますから。
2009/11/02
「NHKクリエイティブ・ライブラリー」がスゴイ!
NHKが過去のアーカイブから、「生きもの」「日本や世界の風景」「地球・環境」などの映像素材を無料公開するサービスを始めました。
http://cgi2.nhk.or.jp/creative/cgi/page/Top.cgi
ちょっと前までは、この手の素材を使うためには、素材集などを購入して編集していましたが、今やなんと無料でNHKが公開してくれます。さらに、今後素材を増やしてくれるそうです。
ただし、提供されているものを眺めていただければお気づきのように、権利関係がややこしくない「動物」「自然」素材となっているのが現状。
人物が入っているような素材は、レンタルフォトや素材サービスでも人気カテゴリーですから、イメージ素材なども権利をクリアにした上で提供してもらいたいものです。特に、ニュースなどで「資料映像」というカタチで使用されているものなどの提供を期待しています。
こうやって、公共財として過去のアーカイブを共有しれてくると、「公共放送」としての役割を担ってもらっている気が正直、やっとしました。
2009/10/26
U2がyoutubeでLIVEを公開しているときに、小学館は小学5年生・6年生を休刊する時代。
U2がライブをYOUTUBEで無料で全世界に向けて公開中継を行いました。
もちろん、ものすごい人数の観客も入っているわけで、
ライブのクオリティも、映像のクオリティもカメラを何台も駆使していて当然無料とは思えないもの。
すでに有料とか無料とかは関係なく、
アテンションを集められて、人を呼び込め、
その時間を他のことに浮気させずに、滞留させられるかが
コンテンツ力によってはっきりと差が出てしまう世界。
そして、何よりtwitterなどで全世界の人が見ていることを感じさせる仕組みがサイトにあり、よりメッセージ性の高いライブになっていました。
よくよく考えてみると中学の時には、U2のライブ見たさに映画館に「RATTLE AND HUM 魂の叫び」というライブ映画を見るために何度も通いました。(それに、中学の時にU2のコピーバンドやったしなぁ)。これ、入場料で課金できていた時代ですよね。その後もライブにも何度か言ったことあるし・・・。
それが今や、無料。
音楽配信の時代になり、YOUTUBEで楽曲見れる時代になり、アーティストはライブでお金を儲けるということが言われてきました。しかし、そのライブすら無料で公開です。
自分の中でも結論は出ていませんが、収益モデルなんてどうでもいい時代が来たのかもしれません。そんなことより、メッセージが多くの人に発信して、世界中が繋がってくれればいいのに。。。と、そんな時代なのかもしれません。
■
さて、その裏でまたもや雑誌休刊の話です。
ちょうどU2のライブを見ているときにtwitterで流れていたのですが、
小学館が小学5年生と6年生を休刊だそうです。
少子化とかいろいろ問題はあると思いますが、
広告モデルと販売収入モデルをベースとした雑誌の仕組みは急速に色あせているようです。
特に、残念ながら広告モデルの衰退は悲しい限りです。
広告モデルは、CPAが丸見えになってきている今においてはデフレ化するのは自明です。
一方で、無料で情報を公開して人を集めて、
すばらしい体験を提供しているものがたくさんあるわけで、
これ以上の体験を有料のものは提供しなくちゃいけないと考えると気が遠くなります。
と思って、小学5年生と6年生の目次を見てみたら。。。
これほとんど同じコンテンツ。。。さらに、今のテレビと同じで
映画の宣伝や番宣絡みのタレントコンテンツが中心。
これじゃあ、お金出すわけがない!

2009/10/24
お店のリピート率を上げるためのコースターでの工夫。
最寄り駅(池尻大橋駅)にある書店の隣がプロント。
そのため、本を購入してすぐに読もうと思ったときに重宝しています。
さて、そのプロントであるときから気がついたのですが
コースターがどうやら何種類もあるらしいです。
iPhoneで撮影したものだけでも3種類入っていました。
果たして、何種類のバリエーションが存在しているものやら。
経営側からしたら「一種類」で事足りるものを
わざわざ「複数」パターン作成し、さらに小粋なメッセージを準備している。
こういうことでリピート率が上がるかどうかわかりませんが、
そういう大義名分が成り立って、その上で「遊び」ができているのなら
ハッピーなことです。
広告が元気な時代には、こういった「遊び」が当たり前だったのですが。。。
少なくとも、僕はプロントの印象が良くなっています。
■
さて、飲食店の事例でもう一つ。
お店のナプキンに電話番号が手書き風に印刷してあります。
「誰かがメモったものだったのでは?」とドキッとしますね。
しっかりと注目を集めています。
こういうアイデア大好きです。
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